ナンヨウチヌのmtDNAゲノム / Mitochondrial DNA Part B
The complete mitochondrial genome of Acanthopagrus pacificus (Perciformes, Sparidae) from Iriomotejima Island, Okinawa, Japan [jump to the article page]
【概要】
日本では西表島および石垣島でのみ生息が確認されているナンヨウチヌAcanthopagrus pacificusについて、西表島の浦内川で釣獲した個体の鰭からDNAを抽出し、次世代シーケンシング(NGS: Next Genelation Sequencing)により16,640bpのミトコンドリア全周塩基配列を決定した。
現時点でミトコンドリア全周ゲノムが報告されているクロダイ属魚類(クロダイとキチヌ)にヘダイを外群として加えたデータセットで最尤法による系統樹を作成したところ、ナンヨウチヌはクロダイ属魚類の中で比較的古くに種分化した種である可能性が示された。